プリカジュールとは金属の下地がなく、裏に薄銅板を当てて、そこにエナメルを施し、金属枠のみによってエナメルを支える特別な技法です。裏から光りを当てるとステンドグラスのように美しいエナメルは、そもそもは教会のステンドグラスのイメージをジュエリーで表現しようとしたもので、アールヌーボーの時代に良く使われた技巧です。三日月形のモチーフは美しいグリーンのプリカジュールと内側には大中小のペイストが4つづつ配され、その中央から振り子のようなパーツに小さなパールが着けられ3つ並んでいます。モダンなデザインの中にパールの可憐さが女性らしく動くたびに揺れて目を引きます。
silver/Plique-a-jour
c1910
フランス